ルビー・ウーマンr264 私は完全に自然分娩で産むとの予測でいたものが、産む瞬間に笑気麻酔を吸うことで、痛みは和らげられた状態で襲ってきて、これは何と言う出産だろうと、ずっとその奇跡に驚いていたのも本当です。一番妊婦が音を上げて、もう最後になるであろうイキミを通過してその直後、先生は静かにしかし強く、これから笑気ガスを入れますからね、もう自然に任せていていいんですよ、こっちの声は聞こえますから息んで!!ってこっちが言う時にお願いします!!って。他の時は絶対に息まないで?って。私は先生の言う通りに素直に応じます。そのお陰でようやく、するするすると長女が出て来るのです。痛みはほぼありません。むしろ翌日とか翌翌日がかなり痛むだろうと先生は説明されるのです。私の場合、かなり陣痛が長くて、強くなったり弱くなったり、それを二日間も繰り返して、先生方の方が実は私の何倍も心労だったろうは言えました。母に無事産まれたを電話で報告すると、当時、本原交差点傍にあったきのくにやで寝巻き二枚を購入して駆けつけてくれる。お金もなく、何の準備も出来てはいなかったことを、母は推測していたのでしょう。それまでの生活は母におんぶにだっこだったのです。生活費は助けてくれたんですが、家賃や食費や光熱費に回って、自分の身の回りを整えるまでに行ってなかったのです。悲惨な出産でも母は笑顔で良かったねを連発するのです。赤ちゃんはまるで、L桃のように溌剌として頬も紅いのです。始めて母になった私をまるで称えるように、しっかりと、こっちを見つめてくる。私は感動を貰うのです。