ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔249〕専業主婦にもしもなれれば、どんなに楽チンかなあっていう淡い期待もあって、前旦のプロポーズを受け容れます。家族は大反対でしたがお腹に子供が居たことでようちゃんの決心は揺るぎません。どんな苦労が待ち受ける?って両親は躍起になって説得します。父の思いは壮絶だったんだなあって。今....回想録をしたためながら思うのです。父はどんな気持ちで私の身勝手な行動への怒りの矛先を沈めていったのか、そこはよく解りません。私は旦那が借りてくれた川崎荘という丸善団地のてっぺんにあるアパートに自分の荷物や衣類を運んで出産準備に忙しくしていたからです。そこに父が訪れたのは随分後で、なぜなら勘当を言い渡していたからです。それでもやはり一人娘が可愛かったのでしょう。私は固定電話で母に連絡を取る度に父の様子は耳にしていたので、いずれ父もこの結婚の強行に折れてくれるものと安易でした。父には筋を通さないと嫌!!が忽然とあったのです。自分の中にしきたりを持った人で、その仕様ではない時は必ずイチャモンを付ける習性があったのです。私は赤ちゃんの命が大事で第一でしたが父は、いずれ生活しては行けなくなる心配があったようで、しかしそんな先のことまで言及しても意味ない!!って私は論外の気持ちでいたのです。