サファイア・マン《緻密な男編》〔192〕八月のお盆過ぎに引っ越して来てそれまで住んでいた大橋のマンションの請求書が伴侶に来て、それでひと悶着が起こっていたのです。マンションのガスコンロです。私の使い方が荒くて清潔感が無かった証明でその修復費用に、伴侶はどんな使い方をすればこんな金額に跳ね上がる?って怒っていたのですがようちゃんもその事があって、宇部に来て台所や風呂場は傷付けないようにしっかり管理しようとの心意気でいたのは言えます。三男の誕生日は自分で決めます。福岡の二男を出産した病院に問い合わせると、喜んで執刀を約束してくれて、私の為に応援も呼んで準備したい!!って。恐らく麻酔医でしょう。私は二男を生んでその後も健康で推移したので特別に心配はしていません。周囲はしかしわざわざ中央区西中洲まで出産の為に赴くようちゃんに、怪訝な顔も隠せません。しかしようちゃんは身ふたつになる為に彼らを説得したのです。福岡までは自分一人で列車で行く!!とそう突っ撥ねたのですが伯母がどうしても下関まで付いて来たい!!って言うのです。鯛定食をご馳走したい!!って自分が行きたい店があったのでしょう。ようちゃんの出産はこうして皆の賛同を渋々ではあるものの得て、帝王切開二回目を選ぶ段取りが整ったのです。