イエローダイヤ・マン《標榜編》〔594〕独身者を支援する会では孤独とフラストレーションという題名でみんなが思っていることを討論した。その中でも群を抜いて素晴らしかったのは結婚イクオール子供という認識が奇麗さっぱり剝がれてしまったことで、こういうご時勢は意外だった。皆が気に掛かっていることはやはり年金で、将来年金を貰えるとしても支給年齢が年々遅くなっていく現実と真剣に、前向きに対峙している姿に頭がぼーっとなる位にリセットされた。皆がそうなのだ。同じ境遇にある若者たちの観点はやはり共通認識としてシェアされるべきで、七十五歳までもつれ込むのでは?との意見に誰かがこう言った。もう生きてないかも?って。冗談ではあるが一種のペーソスもあって誰もが無口になったその時だった。悲観的になってはならない、その必要はない!!って突っ撥ねたのだった。若い御曹司で彼には家賃収入やらもろもろがあって、誰もが彼の言うことに注目はしても現実味がないとそう思った瞬間だった。悲観的になればなるほどに、僕達の国はくたびれていく!!ってそう叫んだのだ。僕もびっくりした。彼は人のことなんか心配せずとも十分満ち溢れたステータス含み。なぜ、僕達と一緒に行動しているの?っていうような人物だったからだ。