イエローダイヤ・マン《標榜編》〔579〕僕は高速を使って、以前住んでいた長崎市を訪ねる。一人で潮風に吹かれたかった。日曜日から出勤なこともあって、土曜日に帰れる日帰りを選ぶ。仕事の前の日はゆっくり家で過ごしたかった。見たい映画もレンタルしていたからこなさないといけなかった。主婦が買い溜めしてそれを野菜室で腐らせてしまうのと同位だ。五本千円とかいうと僕はすぐに飛びついたし、それがサラリーマン家庭で育ったことを位置付ける。無駄な出費をとことんセーブする家族だったし、それが僕に染みついてしまった、なれの果てだろう。人口の砂を使って海水浴場を作って当時有名だった、戸石の先にある結の浜マリンパークという処へお邪魔する。その海水浴場は駐車料金を五百円支払えば、夜の八時まで滞在出来るということで僕は迷いなく支払っていいロケーションを探す。恋人同士ならどこへ座るだろうか?そういう感覚や視野も大事で使わない限り朽ちていきそうに思う。僕は海の家の食堂に入りメニューに目を配る。今は何も入らない!!そういう気持ちだった。一人者の休日は侘しいものだ。はっちゃけようにもステージも観客もない。僕はトイレに入って驚愕する。こ、これは.....。八月十九日まで営業とあるのに、この汚さはなにゆえ??大きな大きなショックの付く疑問符だった。