イエローダイヤ・マン《標榜編》〔574〕僕の今日までは何だか心もとないといった不安定な気持ちで、ソーシア監督が馬鹿馬鹿しいと辞任の話をあっさり否定したことで、名実共に優秀な記者にしては肝心のソーシア監督にインタビューもしないままで状況を報道したことにも不信感があって、こういう報道の決まりには絶対的に必須なものが今回スルーされていたことを僕が思ってしまったのも当たり前という気がする。ソーシア監督がちょうど契約を終えるからといって、それを盾に物事を判断し、しかも世界に向かって報道してしまったことが悔やまれる。辞めない可能性だって強い。契約更新だって無いとは限らない。なぜなら、ソーシア監督にとって、これからの三年間はとても重要なものになるからだ。大谷投手を少なくとも自分の手で四年間は育ててみたいソーシア監督だろう。そうすれば大谷投手が二十八歳になって、トミージョン手術のあれこれも解決していると僕は推測する。そんなに早くに手術が必要になるとは僕には思えない。確かにそれをすれば向上する投手だっているだろう。しかし百パーセントではないのだ。合う、合わないは当然あるだろう。それよりも暫くは打者だけでも十分だ。そうやって観客を魅了出来る彼の器に、改めて称賛を贈りたいのだ。