イエローダイヤ・マン《標榜編》〔562〕結婚をすでに経験して、今独身という立場にいる人々こそ、見違える勇気と英断を胸中に持つ人物たちだと僕は尊敬の眼差しを禁じえない。結婚という無理イズムに没頭しなければならなかった時間を、すでに経験しているのと全くの無知とでは、千年の開きはあって、実際に過酷な結婚生活を僕は経験している訳でもないのに、しかも両親は仲の良い方なのに、こうまで結婚を毛嫌いする方向についたのも、とある因果だと思うのだ。結婚はお互いの認識を一致させないといけない場面が多々ある。自分だけ、どこぞにひょいと旅行も出来ない。盆と正月には帰省?とてもじゃないけど僕には堪えられないし、自分だけの時間にどっぷり浸かって、ビデオを観たりも恐らくお互いの意見の尊重が求められて、中々我がもの顔は出来ない仕組みのだ。僕は自分をエゴイズムの塊だとそう推定する。しかしそれによって、希少価値のある感性維持を保っている。映画だってそうだ。昨夜のトランスフォーマーがとても懐かしくて、アンティークなメガネをヤフオクで探したくなった衝動を、いちいち家族に報告?そうじゃないだろう。僕はひとりだから、晴れるのだ。そして一人だから仕事が出来る。もしも家族ぐるみになったら??考えただけでも鳥肌が立ってくる。