イエローダイヤ・マン《標榜編》〔545〕僕は大谷投手の最新ニュースを見るのも怖くてこの時期はスルーしていようと決めた。トミー・ジョン手術をもしも彼が決めたのなら、一年と三ヶ月フィールドで見ることはかなわず、そういったニュースがもしも流れてきても僕はあえて、知らないでおこうとそう心に誓う。否が応でもニュースが走って、そのほこ先が僕を鋭く傷付けたとしても、僕が第一発見のニュースでない限り少しは救われる。しかし、DH部門で三位だった、オールスターの得票が、集計で四位に落ちてしまったことも僕の苦い観念を裏付けていて、今回大谷出場は無理からぬとそう思ってしまう。自分でもこういう性格が嫌いなのだ。大谷投手がどんな決心を迫られているか、本来なら知りたいし、知ろうとするのが本当の大谷ファンなのに、僕には対峙する力が不足していて、どれだけ、大谷依存できたかが偲ばれて声も出ない。きっと野球の神様も最良の方針を打ち立てていることだろう。セラピーも受けて大谷の心には清い決心が生まれているのかもしれない。早い時期に手術を受けることが大谷の野球生命を強靭なものにするのなら僕は賛成したい。そこを理解出来るまでに考え方が変わってきたことも実は奇跡なのだ。