ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔241〕二人が決闘になるような決定的なシーンは起こらなかったものの、船乗りは私にお土産を渡さないまま帰ってしまいます。もったいないな!?って私は自分に問い掛けますが、退店の時刻になっても中々腰を上げない前夫の周到さに参ってしまい、もしかしたら、これは運命のいたずらかも?って自問自答するのです。この人は私の人生になくてはならない必要性に駆られているのでは??と。自分でもブレーキのきかないジェラシーにさいなまされるどころか、すでに運命を受諾し、その歯車の一部に彼がなっているのでは?と。それから数日経って、ようちゃんは彼と車を見に行きます。とても乗りこなすことは難しく思える車でしたが、ようちゃんは彼との運命を一緒に見てみたい!!との思いに駆られてしまうのです。もちろん美容学校には真面目に通い、そのスナックも辞めて、日々を学校とドライブにいそしむのです。彼は私の真面目さがガンと言う。こんなに真面目では歯が立たないという。それでもようちゃんはアパートを解約して、その環境を捨てざるを得ない事態に追い込まれていくのですが、これも運命で、弟の学業不振があって、そこまで深刻さを極めているなど、全く知らなかった。そしてその車を、ようちゃんは大きく片側を傷つけてしまう結果が襲って来るのです。