エメラルド・ウーマン《深窓の令嬢ダブリュー編》〔70〕里子は思い切ってお風呂に出掛けます。バス停留所新越谷駅の裏にもあってお風呂やさんに直行で行くバスが出ていたのです。時間があってパン屋さんで朝食を取ります。そこで作ったパンが並べられて、皆が食べていってもいいように椅子とテーブルがあって落ち付くのです。このぱん屋は以前から気になっていてここも募集を掛けていたのです。里子は自分の寿命を思います。一体いつまで生きてどんな晩年を過ごすのだろうって。つい最近、テレビで放映があったその施設がまだ気になります。大原麗子さんと親しくしていた女優さんがナビゲーターになって紹介してくれ代金が気になって最後まで観ていたんですが、毎月の料金よりもびっくりしたのは入居時の値段!!三千万円は要りそうで自分の将来はやっぱりここにはないな?って。しかし毎月の料金は思ったより安いのです。運良く三千万円の宝くじに当たればここも視野内♪って。ひょうひょうたる現実は目の前に立ちはだかり、里子はどこへ行っても求人情報ばかりに目が行って、自分が落ち着いて生活出来てはいない事態を実感するのです。しかし、私だけ?きっとみんなも同じだよ!!精一杯今の職場で頑張っているに違いない。ドリンクを持ってくる店員さんもきっとそうだろうな?って。