ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔233〕母は近所に棲む子沢山の女性で、シングルマザーだった彼女がいきなり幸せになった話を私にしてくるのです。なんでそういうことを私に振る?などは言いません。一日中テレビを見ながらごろごろしている母が唯つ、真剣な表情になって私に迫って来た瞬間で、一体何を言うのか?とようちゃんは固唾を飲み込んで待っていたのです。テレビで見るよりも真実っていうのは凄いねえ?って。何かもったいぶっているし、早く言えよ!!って思いはするものの、怖いもの見たさの逆バージョンも芽生えていて、恐る恐る耳を傾けていると、実はいつも親しく話していた近所の若い奥さんが子供が三人もいるのに大学生と結ばれて結婚したんだ!!ヘーそれ本当に?うん、びっくりしたし、幾らなんでも相手が大学生なんてねえ。ようちゃんは子供心にもその大学生が就職を決めて、しっかり愛する人との将来を決めたんだな!!って思ったものの、母はいつもドラマでそういうのを始終見てきた人物だけあって、ノンフィクションの凄さに及ぶのです。実際に知っている人がそういう幸せを掴んだ!!っていう感動は、テレビの物語にない衝撃と感動を与えたって。ようちゃんまだ12才ですが桁違いのヒントになったというのは間違いないです。