ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔233〕父は最後に自分は痔が悪くて何回も病院に通っていた話をして来て、この寮はそういった意味でも懐かしいから、厳しいことばかり言ったけど、ガラステーブルとソファは又家に戻る時にどうやって運ぶかだけはちゃんと考えておくようにって言葉尻を替えられるのです。ようちゃんはこのガラステーブルがチャンスアイテムになる!!って。しかし父が想像したのはこのガラステーブルが会話には役立っても文人として何かをしたためる時に決して役に立たないのでは?っていう懐疑。面白いことに父にはようちゃんの未来が見えていたのでは?っていう節が整って来るんです。なぜなら、美容師になろうか?って修業している段階でなぜ、父が文机に拘ったか?ですよね。私の最終目的や、最終仕事範疇を、どういう訳か、父がどこかで、見越していた計算が成り立つ。文学者にはまだ程遠い当時22才の私を父はどこかで、延長線を引きながら、ようちゃんの将来が転覆しないで済むような推量に出ていたことが凄いな!!って。なぜならそのガラステーブルと青いビロード椅子二脚は最初の結婚生活で、畳の部屋に置かれるからです。ちゃんと座布団を敷き、ガラステーブルでのしたためは可能だったのです。