サファイア・マン《かけがいのない男編》〔169〕お母さんに物語をしたためてもいたいのはこの時に、鍵を開けてしまった私だからこそ、お願いしたいのよ?って次女がいきなり言い出す。お母さんは覚えていても、私は全く記憶がないのよ、自分がドアの外に立つ親父のアドバイス聞きながら、その通りにドアチェーンを奇跡的に開けてしまったこと。覚えていないからくやしいのよ!!何であの時に親父を入れてしまったか、それが無かったら、お母さんは自由に平和に毎日を暮らしていけたのよ!!大丈夫!!お母さんは十二分に幸せなんだから、しかもそういうワガママ言ってはいけないよ、もしもそうだったら貴女のもう一人の弟は生まれてない。次女はびっくりした顔で誤解をしないで?!って付け加えるのです。私が末っ子の弟をどんなに可愛いかそれは言っておく。私が言いたいのはお母さんはどれだけ人が良かったか?っていう恐るべき欠点よ、幾ら私がその日解錠してしまったとはいえ、気丈夫で、一本筋が通った女性なら又仕事に行ってから鍵とチェーンを締めて追い出せば良かった話!!どこまで、お人好しなんですか?っていう話を言いたいの!!ようちゃんはクラクラっと眩暈も、もよおすのです。