イエローダイヤ・マン《標榜編》〔411〕俺が一週間を待たずにその結婚相談所の門を叩いたのは当たり前だ。絶対に見つかる予感はしていたし、どういう心積りをしていけば?って俺は頭でクロスさせた。家にいて何も働かず両親と暮らしている女性でも俺は会うを解禁したし、俺へのシェアが満になった時にどうすれば?と心配していた。見ると一人だけ俺に公募していてガックリだった。最低四人はいると考えていたからだ。しかし誰も来ないよりはいい。俺は早速連絡を入れる。彼女の初メールにはこうあった。シネマカラオケって書いてましたがカラオケシアターですよね?って。こういう厳密なタイプは母がそうなので少し気に架かったが、そこで逢おうか?とメールすると全然別の場所がいい!!と言う。なんでだろう?って思ったが根掘り葉掘り訊かないことにする。新しく出来た牛衛門カフェに行きたい!!ってのたまうのだ。俺はそれで了解だったのでメールを一旦は終わる。結婚相談所では変わった趣向をこらしていて、一旦両者が約束を取り付けた場合、エントランスにあるお互いのスーツケースを見る事が可能で、その憎いような配慮が嬉しくて俺はスグサマ行動に移したのだ。