サファイア・マン《緻密な男編》〔164〕まずは性善説系と性悪説系の人間の整理整頓作業が必要で、ようちゃんは性善説の顔をしている人間の中に性悪説型が混じる事を幼児の頃から知っていた関係上、厳密に品定めするのです。ようちゃんは間違いなく性善説系。しかし特定が難しかったのがシゲルちゃんのように多くの顧客と接し自分を磨きあげた人間。正しくどっちに転ぶか解らない怖さを秘めていて、今回の実験で彼は自分をじかに標榜したのです。確かにやり易くなったのは事実。しかし彼を永遠に家から排除していては出来ない挑戦だったのです。今すぐ追い出す事なく自然に彼は戻って来るとの啓示が喫緊にはあったものの、それがどうやって家へ戻れるのかその時点では分らない。しかし啓示で示唆されたことはビッグスリーに相当で裏切られた前歴がないのです。性善説の人間を紐解きましょう。彼らはえてして慎重でしかし情が深いのです。普段の行いも性善説の人間はどこか尖ってないのです。例えば一例を挙げましょう。自分の自販機で缶コーヒーを購入してもその空っぽになった缶をごみ箱に入れないで自分の家のごみ袋に収納してしまう程の真人間。ユ~アンダスタンド?