ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔214〕圧倒的に二人兄弟がその頃から多くて各家庭は大体、子供ふたりと両親、そしておじいちゃんやおばあちゃんもいて、田舎に行けばいくほど、各家庭の群像がバラエティに富み、興味深くて、ようちゃんはその転校生にも弟がいたことで、仲間意識が芽生えてきます。兄として彼は常に完ぺきで弟のことに目を配っていたのです。特に四歳以上違えば、そこでのケアは重要で、ようちゃんも自分の弟を紹介することにします。どんな時にも弟のことを諳んじてはいけないし、遊ぶとき、たとえ、面倒であっても姉としての自覚を忘れないように五年生くらいになると配慮していたのです。彼のお父さんが警官だったことで、ようちゃんにはなお、尊敬の気持ちが強まります。警官の仕事がどれだけ大変か、想像するだけでもわかりました。ようちゃんは教員という父の仕事は、それに比べるとどこか牧歌的なところも見え隠れしていて、そこで自分の趣味を仕事に換えた父を傍目で見つつ、世の中には果たして幾つくらいの生業は存在するのだろう?と思いを膨らますのです。どの家庭にも仕事が投影され、それによる収入がおのおの家庭を成り立たせていることを捉えるのです。