ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔209〕遊ぶことに関して闊達だったゆえに最後のピアノの教習料1500円の入った袋をチカちゃんと一緒に使ってしまった思い出は語るに堕ちることだけに重要で、自分の型破りな一面や断われない弱い一面をクローズアップしている事件で後から母に叱られてしまうのですが、文具屋にふたりで入って鉄砲や弾に使ってしまうのです。その頃ハヤリだったのです。パンパンという音がする鉄砲でチカちゃんは前々から欲しかったと叫びます。彼女の家は大富豪だったのに・・・。今考えればその時に買いたい!!今すぐ欲しい!!があったんでしょう。お人形の着せ替えが流行っていてもチカちゃんは男勝りだったのでしょう。まずピストルに目が行った時点でキャロルも迷わず付いて行きました。当時キャロルはお友達の家で遊ぶことが多かったのですが、その友達も矢上神社までは来ません。キャロルの母が友達を家へ上がらせなかったからです。寂しい気持ちを紛らわせることが必要だったのです。チカちゃんが足が速かったことでキャロルは彼女のように・・・と何回も挑みますが彼女の走りを抜くことは一度もありません。いつも一緒に遊べるのは彼女でしたがその月日にもやがてピリオドが打たれます。キャロルが五年生を迎え、そこで近所のエイミーと同じクラスになるからです。