イエローダイヤ・マン《標榜編》〔312〕俺のことをよく知っているはずのおばちゃんだから大丈夫!!って思い普通盛りご飯と高菜弁当を頼みカードを翳すのはいつかと前に見せながら待っていたらば、精算終わってレシートとお釣りを差し出す。千円は皿に置いていた。ああ、ちょっとこれ、ポイントついてないじゃない?っていうとごめんなさ~~い、ポイントはあのお姉さんがいるときに、お願いしま~~すと言い放って厨房にそそくさと隠れるのだ。ここで俺も攻防を会得する。千円と一緒にカードも置いておく。そうすればポイント翳さなきゃ!!がキチっと相手に伝わり、俺も悪かったかも・・と猛省する。おばちゃん責めるなんて出来ないし・・・しかしおばちゃんは中でガヤガヤ話しているのだ。聴き慣れない業者の声もあったことで俺の心に虹が掛かる。正しくハート橋だ。本部の人ならわかるに違いない。こんな風に顧客のポイントを付け忘れても平気でいる様子。このままでは済ませず、俺に侘びを入れてくれるかもしれない!!って。仕事終えてやがておつかれさま~~って皆がその若者を送り出している。ええ?と俺は固唾を飲み込まない。警備会社セコムだったのだ。俺は期待した分失望が激しかった。しかも弁当袋にセロテープも無いのだ。