サファイア・マン《かけがいのない男編》〔144〕私の独自生活スタイルがまだその頃、固まってはおらず、子供四人の世話や旦那の雑事に絡まって自分が主導する生活スタイルを模索はするのですが、全く全体像が現われてはきません。私の理想とする生活は早く銀行に届けて家族の存在をわかってもらう!それからすべてが鼓動を始めるという感覚でいたので、それ以外は自分の将来とは関係はないんだ・・・とそう高を括っていたのです。しかしお金の工面に追われ自分には全くお金を生み出さないという現実が凌ぎを削り出して、そうかといってどこぞに子供を預けて働く気持ちにもなりません。向こうは銀行の健康保険でこっちは国民健康保険税を支払っていた。その複雑さを回避出来るのは父だけで、当分は私の国民健康保険を支払ってくれる積もりでいたようで、決して相手を急かさずに、会社に届けて下さる日を願うだけにとどめなさい!!とまるで、お灸でも据えるように念を押すのです。もったいない支払いに目を瞑りただただ相手の善処を心の奥底で願う女には最後までなりませんでした。私はこの馬鹿らしい父の行いに鉄槌を持って抗議したいくらい、心の中は煮えくり返っていたし、その嘘偽りの無い情けない気持ちに毎日潰されそうになっていたのです。