ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔199〕父よりも九歳下の妹が同じ屋根の下にいたことでキャロルは短歌・・・というものと出会います。詩でもなく文章でもなく俳句でもなさそうだ・・・。どういうものだろうと興味を持ち叔母のいる一階の襖をそ~っと開けます。まだタヤも生きている頃で、それをすることで騒々しくなることを怖れタヤが畑に行ったことを見越して叔母に声を掛けたのです。叔母と母は若いときに茶道教室で出逢ってそのときに父を紹介されたのが結婚のキッカケというのに、結婚してから母は妹美知に声を掛けること自体がなくなって、きっと寂しい思いをつのらせていたに違いなく母のつっけんどんをキャロルは謝るまではしないけどその替わりのように親睦を込めて近付いたのです。叔母は最も興味があるのは茶道で次がお花、そしてやっと三番目に来るのが短歌だと話してくれるのです。恋愛の経験など話すことはなく、毎日を、習い事の芸域を深め昇華することで精進している女性なのか・・・と。しかし推量で人は決められず、言わないだけで燃えるような恋を経験しているのかも?しかし気を遣い接していました。色白で、上品で、いつも身のこなしが美しいのです。世を導く信頼に値する女性の美学をわきまえているようでこころ騒然としたものです。