ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔198〕彼女が烏丸せつこさんみたいにおちょぼな唇で整った顔立ちなのに対して、キャロルがそれと正反対のカオデカなこともあって、パーツをどうこうしようなどという論議ははなから起こりません。もう生まれつき顔が悪いことははっきりしていました。唯、ブスはブスなりにもてる女性から何かひとつは学ばないと将来的に損をするように感じたのです。彼女の服装でした。今でこそ蛍原さんの赤パンなどは目を引くファッションですが、彼女は赤の奇抜なスカートを着こなしていたのです。そしていつも靴が学生風だったのです。自分が田舎てんこ盛りになってしまうのはそういったポイントがわかっていないから?とファッションも参考にさせてもらいます。そしてもうひとつ、彼女の性格にだらだら媚びない!!があったのです。ゴマを擦らない、そしてキリっとした感性を常時アピール出来る、それに反して、先輩に甘える術も上手かったのです。例えばみんなで食べにいくとき、彼女が放つ言葉には精彩があって、先輩が奢りたくなるような気持ちに自然となっていく順路を辿るのです。この交際術は自分も会得しておくべきで、彼女のどこにそういった才能があるのか、お嬢様で育ったはずなのになぜ、野性味も失わず温存出来たのか、興味しんしんだったのです。