老境のオヤジを安心させようと、郷里に連れていき親父に会わせたこともあった三十代の中半。その頃俺も焦っていた。早く家庭を持たなきゃいかんぞ!家の料理を食べられる幸せは幸福そのものだぞ!と先輩から言われ、ああ、そんなに家庭はいいんだ!と感得しつつも別の一面をも俺が見ていたことも事実で裏腹な場面もあった。タノム!!俺と昨夜いたことにしてくれないか?とか俺は昨晩出張ということにしといてくれ!とか男は雑用も多くて、真面目な俺は結婚の別の一面もしっかり把握していたといえる。男はすぐに鞍替えするし寝返る生き物なんだ?自分に付箋をつける。結婚したら俺はどうあるべきか?熟慮の上で結婚したのにこういうハメに陥る。真面目さはトラウマでしかなく特に若者の結婚は様変わりしたようなのだ。理想はあるだろう。しかし事務的に追求して行けば、掃除の次に挙がるのは買い物だろう。そこで善戦することが結婚を有意義に近付ける。デルスカイしておこう。ムーブライダル!!だ。