イエローダイヤ・マン《標榜編》〔217〕久し振りにスロットを打ちたくなった。未明パチンコ番組があっていて、中々インパクト感のあるプレイに自分の中で封印したはずの闘志が沸々と煮えたぎってくる思いになった。あれから何年になるだろう。俺は大学時代スロット選手権に出たくらいにそれに嵌っていた。マージャンも同位だ。しなかったのは勉強だけで、ありとあらゆる遊ぶに耽り酒も飲んだ。しかし身になるものがあったかどうかは別として、そうやって画面を観ているといつしか貯まってくる情感や高まってくる瑠ツボがあって、俺はやはりあの時、しっかり炎上したんだな・・・とそう思うし、高まる気持ちの性質はともかく、あれから何かに熱中した記憶というものがない。これはどういうことなのか!!気分は今、消沈しているわけではないものの、俺は青春を昇華して存分に尽き果てたとの証明ではないか?とそう思う。初めてアルバイトしたのはホテルのビヤガーデンのボーイでそこで、年長者の女性と知り合い、好きになる。しかしそれだけでは済まなかった。俺は一緒に生活したい!!と強く望んだのだ。両親にも打ち明けられない歳の差愛だった。苦し紛れに、俺はプロポーズするが即座に断られる。人生が違うから!っていう断り文句だった。彼女もビールが、しかもジョッキが大好きだった。・め・は口ほどにモノを言う、だから断わられる時も風前の灯だ。