サファイア・マン《緻密な男編》〔134〕主婦が家の中を小まめに掃除したり、子供達の世話をすることは当たり前で、それ以上に求められることが家庭の中で数々あるにも関わらず、キャロルは全く別の認識で西嶌式家庭学習を学んでいました。自分には教養はない、そして確かな学識もない、それなら他の人にないものを探し当てることしかないのでは?自分に突出したものがあればな?と希望はせん望に変わっていくのに、やはり確固としたじぶんキャリアが見込めないのです。このままじゃあいつまでたってもダメだ・・・何か突破口になるものが必要になる!!との思いで近所のガラクタ屋を尋ねます。その前にゴールドのマイクも揃えていました。ピアノに取り付けるセッティングも終え、あとエコーの源ア・ン・プが必要だったのです。ひとり悶着が寂しかったけれど音楽に希望を合わせたのです。よくこういわれることがありました。自分がピアノを弾けてそれでなおかつ、なぜそれを子供に伝授しなかったのか?なぜだかようやくわかりました。ピアノを弾くことと作曲は別の仕草だということです。数あるピアニストは世界中にいることでしょう。しかし作曲を全員手掛けているわけではありません。キャロルはかなり周囲に恵まれました。昼間はお隣さんのどちらもマンションの部屋が留守。自分の声を響かせることが可能だったのです。