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サファイア・マン《面白い男編》〔134〕鬱屈とした自分の心を青空のもとに咲かせるためにキャロルが強行したのは月に一回か二回はデパートへ行き、気持ちの発散を図ることで福岡玉屋や大丸、岩田屋、そして志免の西友によくタクシーに乗って繰り出しました。自分の心を世間の鏡によって対比させ、左右を合わせようとのもくろみでした。子供達ははっちゃけて満喫を味わっているようでした。ただ、引率してそこのフロアを通り過ぎるだけなのに、ここまで嬉しい笑顔を振り撒かれてはたまりません。自分の思惑が結論と一致した例で、そういった無礼講を借金をしてでも強行したのは自分の命の洗濯も含まれていたと解釈するのです。当時、中々進展のない夫の態度では、マイナス要因しか駆り立てなかったものがどうでしょう。スタンスを変えれば実に見事な展望は見えてくるのです。そして苦々しいのはカレーはおかずには入らないと豪語した彼の無責任極まる言葉でした。心の中に復讐心がメラメラと燃え上がり、カレーライスを仲良く食べる家族の姿に嫌悪が湧きます。なぜ、選ばれたのがカレーだったんだろう。そこが意味不明で子供を育てる父として妥当とはいえなのでは?と。しかしそこでも内奥で押し問答が展開されます。いいものを常に食してきた人間の塊が問われていました。