ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔189〕小3までは女性教師でしたが小4で初めて男性教師になって、キャロルは当然自分の身勝手さや協調精神のなさ、お転婆な性向を萎縮しなければならない事態に追い込まれて行きます。体育が専門でとにかく敏捷な先生でした。運動場での整列のときに私語の多いキャロルに、大きな声でワダ!!と注意していたので、どうしてもその時間が怖かったのです。しかし注意されないようにしておけば大丈夫と、その日は自分の口にガムテープをした気持ちで整列していたのです。前へ~ならえ!!なおれ!!そのときに軍隊のように動くことが小気味良くて、自分がそういう血筋にあるというよりもニッポン全体に馴染むのでは?と妄想しました。まだ、何も系譜のことも知らないのに、女子でありながら整列は好きだったのです。するとクビの当たりが強烈に痛むのです。チャックを開けて、襟が開襟のジャージ式体操服でその痛みがあまりに一瞬だったもので、いい方にに捉えて暫く整列を崩さないでいたのです。チャックに肌が挟まったか?と。しかしどういう感じか?というと髭のようなものが触れるのです。虫かもしれない・・・と思うと段々怖くなってなおさら動けなくなります。先生は、奴こそ今日は静かだなあって思っていたかもしれないし、そこが運のツキだったのです。もはや手の内ようがないことにキャロルは呆然とします。蜂に噛まれていたのに制止せざるをえなかった自分の観念の度合いに慄くのです。