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ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔189〕浜の町アーケードに勤務するのはナガサキッコの永遠の憧れとしてキャロルは捉えていて、みんながキラキラして輝いて見えていたことが言えるでしょう。しかしあれほど、毎日手紙をしたためてまさお君との距離を詰めようとしていた自分もいたこと・・・これも事実です。それは翌年の一月十五日になったら一緒になれる確約があっての安心と冒険で、もしも彼と同居に入ったらとても出来ない行動範囲でした。彼と一寸も離れない生活は正直、ノルマのように大変なことでした。しかし不思議と苦にはならなかったのです。自分は、人並みに彼氏がいることで、どこか世間との足並みを揃えていた節があって、一緒になれば到底あることのない自由な時間を無類として味わっていたのかもしれません。どっちにしても大事なのは社会を知ることで、自分達二十歳がいかに対処すれば世の中が好転するか?或いは、現時点でどこに照準があるか?どこに合わせると有意義なのか?そこまで社会派ではなかった感じもして、どこにでもいる普通の二十歳だったと記憶するのです。文学も音楽もガクという字を入れ替えることが瞬時可能で、そこには音楽の学を知り文学の楽を知ることが先決なのだ・・・との発想でいたのです。両者は決して無縁ではなく深く繋がっていたのです。