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ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔187〕優等生で抜群のコミュニケーション力を持って日々闊達に過ごす自分にも、苦手な奴が出てくるはずだし、それを極めることこそが四年生以降の遊びにはあると睨んでいたし、そういった意味合いに於いてチカちゃんは絶妙でした。彼女はキャロルの足が遅いことを引っ掛かる口調でいってくるのです。そして学業の面でもそろばんを習いにいっている子供達の方が計算が速いのでは?と疑問符を投げ掛けてくるのです。実際いつでもその教室は覗く事が出来て、今で言う体験もさせてくれたのです。当時キャロルの住む矢上町の隣に上田ノ浦〔かみたのうら〕と下田ノ浦があって、前地はキャロルの家に近い方です。そこに大きな塾がありました。子供達は七十人は通っていたでしょうか。実際に繁盛しているのを垣間見てキャロルは人生の一端を見たように思うのです。確かにそろばんは全く出来ない。それは今後の人生に重要なのか?しかし学校の教育では必修ではない・・・。覗きながらチカちゃんの得意気な表情を捉えて、もしや?と勘ぐるのです。何もかも出来る優等生のつまらなさです。自分は体育を除けてすべてが良好だけど、実際は単なる田舎仕込の地場優等生なのでは?そろばんの音に負けてる・・・って。キャロルが家に帰ってすぐ母に入会を相談してみたのは至極自然でした。ハヤイトコみんなの仲間になりたかったのです。