ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔183〕その頃の東望の浜海水浴場は破竹の勢いで中々人気が衰えません。横幅はそこまで広くないが遠浅でうっすらと前方に島が見えて風情があったのです。今はこの産業に頼ることはありませんが東望の浜海水浴場を取り戻すのが不可能なように記憶を起こすことは困難?いいえ、想い出があるのです。みんなが日見トンネルを越えてまでここに足を運んでくれた東望道というバス停留所。長崎っ子ならみんな知っているでしょう。しかしここが閉鎖になるというときにまだ、幼いゆえ原因説明してもらってないのです。ただ開場していると危険だからという理由です。長崎の時津や長与でも海水浴場は当時あったのでしょう。無くなった海岸は少なくないし人間の手で多くを作り変えていった経緯に思うのです。素晴らしい自然を消失させた人間にも悔恨はあるという旨です。誰もが賛同して自然破壊してしまったのではなく今のような住民投票という制度すらなかった!!という未成熟な政治的定点でしょう。キャロルは矢上神社とその後ろにあった山々、そして海とふたつの自然に囲まれた当時を奇跡のように今捉えています。自分はなんて恵まれたのだろう。そういう中で怪我もせずここまで生きてきたこと、みんなと想い出を共有しているのが嬉しいのです。