サファイア・マン《かけがいのない男編》〔124〕この大橋時代の四年間がキャロルを無防備にもいろんなことに首を突っ込み、チャレンジさせ、しかも方向性をしかと提示するに至ったことは明暗を分けるでしょう。昨日、九州銀行親和銀行が合併したあとの一年間ぐらいの話をふたりがしていて本当に意味があった。娘がこの銀行の合併時に九銀にいてすべてを見ていたからです。しかしシゲルちゃんは行名が親和になったときは出向でパチンコ店にいってた。だから普通ならわからないことが娘によって仔細が見えるという好位置にキャロルが付けたことに感銘する。なぜならさらここに十八銀行が加わることになったからです。早くに西日本シティに組み込まれた長崎銀行は除外してもこの十八の今後はストーリー性を秘めていて、一番得をしたのは親和だし、これからも力を充分発揮出来るのは親和では?と娘はいいます。そうしてこの二人の会話に行名一括論が浮上します。全部ヒトマトメで福岡銀行でいくんじゃないか?と想像しているのです。大橋時代に八歳だった長女がこうして自分の父とエネルギッシュに会話するのを見ながら三十年の経過を認めます。そしてシゲルちゃんが不意にこういうのです。肥後と鹿児島が九州フィナンシャルという名称を出したことです。素直に、獲られた・・・と呟く。ヒトゴトではありません。