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サファイア・マン《かけがいのない男編》〔122〕バブル・・・といえばその通りで、みんなも思い出すでしょう。ニッポンが最高株価の頃でしかもその栄華は貧しい人々でさえ、違って映し出す効能を持っていました。キャロルは中々お金の話をすることが出来ないでいました。シゲルちゃんに生活費を充分貰えるようになってはいないのです。お金は食費のみ貰っていました。しかし別に共益費がキャロルにのしかかっていたのです。どうしてもお金は必要だ・・・しかし誰に頼ることも出来ない状況にあって、相手に素直に寄り添って、どうかお金を・・・と懇願することが出来ないでいたのです。父はそういうキャロルのお金を生み出せない性癖を知っていて、恐らく離れて暫く生活することをシゲルちゃんとの間で約束したのですが、離れて過ごしていたならどうなったか?そこを想像すれば面白い見解が生まれて来ます。籍を入れる前に子供が生まれキャロルは半年間の間、相当の努力を積んでこのフクオカ行きの切符を手に入れています。彼は最初は単身でいく積もりでいたのです。彼は銀行生活では独身を貫こうと思っていた、そういう節はあって、何も結婚が銀行での自分の位置を優位にするものではないことをわかっていたし、彼の中での理想はやはり初婚の女性だった。そういう譲りたくない大きな夢があったのです。