奇跡的に生還した三十年前の今日・・・キャロルは真っ先に病室に飛び込んできた母親と面会します。輸血状態をみて母は初めてことの詳細を知る。相手の男は?そ、それは・・・。まだ、病室にも来ていないようだと母に怒りが襲ってきていて、それでもこの娘が身ふたつになったことをよしとしなければならない立場を知る。なぜなら男は独身で、まだ、出産には同位してはいても結婚にゴーサインを出しているわけではなかったからだ。独身貴族を射止めたが彼の生活習慣病みたいなものと闘っている最中だ・・と答えると母は絶句する。生活習慣病とはこれが厄介で、生まれた子供と暫く遠い場所で暮らしてはもらえないだろうか?そのワガママ度が破格で母もこういう場合はキャロルの父が適役では?と思う。通常人の上をいく忍耐が求められる折衝だ。父は足型を持って銀行へ乗り込む。そのときの快諾を父は一生忘れなかった。そしてやはりニッポン人なのだ。恩は返さないといけない。あの頃は今のように人権主義が大手を振ってはいなかった。だからこそ父は・・・・ほなあアメリカ幕の内お願いします。骨折り損 くたびれ儲けは 存在せず 人の採るべき 道はあるかな〔妻ミチ子が納得する形を作らないと・・・〕