エメラルド・ウーマン《深窓の令嬢ダブリュー編》〔10〕ちょっと放課後預けるだけだった、時間保育も変革を強いられ、その頃のニッポンは国に子供を預けるシステムが整備されていました。例えば寄宿舎のようなものです。若干リスクはありますが一ヶ月預けて、里子は国のシステムを伺う絶好のチャンスと捉え、マンス延長スタイルを申し出ていたのです。家に帰って仕事をすることも多くどうしてもおざなりになってしまう自分の弱さをさらけ出すことよりも国の機関に預けてびしびし鍛えてもらう方にも美味が?いいえ、子供達の成長です。なんの変哲もなく、ただ退屈だっただけしか罪のない夫を離縁したことを子供たちが察知し始めて、離婚に至った原因をさかんに訊くようになっていたこと。・・・面倒でした。自分の気持ちを本当なら素直に吐露すべきがどうしても言い訳がましくなっていく。そういう自分を見ることがいたいけでもあった。十年ほど前に理系ガンバレ!!っていうテレビ番組があっていて興味をそそられてしまっていた。その通りの社会的現実が来ていました。これからは理系は理系でもある部門が出来なければ当然採用はなく新種コンピューターに関与していました。実にそういった部門が寄宿舎ではカリキュラムされていて大層こころを奪われていたのです。教える苦労に優るものは存在しませんから。