イエローダイヤ・マン《標榜編》〔69〕まだ、正式には大統領に就任する期日を迎える前にこの記者達とのやり取りを観ておどろおどろしい気持ちになったニッポン人も多いだろうが、大国アメリカ、しかもその核の傘にいる我々にとってはアメリカ合衆国が同盟国です!と喜んでばかりはいられない側面あって、みんなが固唾を飲んで見守った記者会見だったといえるだろう。俺はあのジャッジマンをひるおびで始めたコメンテイターの論説に聞き入った。確かにニューヨークタイムズなど主要メディアは選挙前に新聞で論陣を張っていたのだ。クリントンに投票するように呼びかけていたのだ。この失態はニッポンでは決して起こらない出来事で、看過出来ない病巣をすでに露呈していた。大新聞の腐敗だ。ニッポンにはそれが起こらないだろうというのは選挙に関して透明性がアメリカよりもあることと、二世議員が多いことも逆に効能が出ていて二世や三世が親父の背中、祖父の背中をきちんと追ってこれまできている経緯がある。新聞にかつがれることを逆に畏れる、恥ずかしいと思うがゆえで、アメリカを追い越した!!と俺は歓喜にむせぶ。核の傘にいようがいまいがそれは関係ない。少なくとも新聞が候補者を決めるなどあってはならないし、そこがアメリカの根底を揺るがしたのだ。