サファイア・マン《面白い男編》〔116〕地球を二十周回ったという程の、クルマ好き人間のキャロルはその頃、自分の足を使うか、自転車を使うしかありません。なぜならキャロルがクルマはさほど要らないと思い、シゲルちゃんの日産サニーを弟に譲り、この大橋ではクルマなしの生活を選んでいたのです。便利な町で区役所も近い。毎日を送るのに、ベビーカーを押せれば大丈夫!とクルマなしを積極的に選んだのです。シゲルちゃんはその頃、電車で通っていて通勤も便利でした。自分の足か、タクシーだけの生活は今思えば不便だったのですが、この大橋という地域の独特な妙味を満喫したい表れでもあって、例えばキャロルがクルマ好きであることで、今、近隣には逆に行かないように当時、反対の要素にどっぷり浸かることも人生のうま味と位置付けていたのです。子供達の小学校も便利な場所にあり、玉川小学校へは直線距離も近くて、利便性は味方だったのです。小さなことにうじうじせずに生活を楽しく!!と務めて明るくしていくことが主婦の開運にも通じる!!と言い聞かせるように、子供達とたわむれていたのです。クルマがあれば良かったな?と今になってシゲルちゃんは回想します。家族で徒歩でアピロス野間へ行った記憶は忘れません。何度か行き、満喫しました。歩いてすべてが満了する生活も開運術になりますね。