コーチや監督という教える側も四つに分かれる。自分を追い駆けなさいという結果を出して自分もスポーツ選手だった監督、そして、そうではあるものの新時代適合で叱咤激励を交えながら、友達路線で引っ張る監督、第三のマドン監督は暗示野球。溢れんばかりの才能を監督みずからが掘り起こし選手に気付かせる。そして最後は今年、亡くなられた、神戸製鋼の大スターだった彼の伝統的やり方。この四つの中でもキャロルが好きなのは、二番目。松岡修三さんだと思うんです。彼も存在するだけで、ニッポン安泰を思わせる素晴らしい方で、国士無双っていうかカズに匹敵ということで、双頭の鷲と言えるでしょう。暗示野球はキャロルも認めマッドンを尊敬しますがこれはかなり精神的にきつい。なぜならチャップマンみたいに随分後から吐露するニンゲンがいるからです。九回まで使う必要あった?って。チャップマンはあれで格段成長したのに何だか割り合わない。もてるビジネスマンの法則・・・相手を思う気持ちが逆さやに遭うとき、指導者が最も辛い場面でもある。