エメラルド・ウーマン《深窓の令嬢ダブリュー編》〔4〕その頃のスタッフはアルバイトが急に辞めてしまったりしたときにロボット保険に入っていれば急場を凌げるということで、生命保険会社はどこもその新鋭機器に目を配っていて、麺業界も同位で、十二月ということもあり、それはすぐにでも出来る処置ではあったもののまずお店訪問が第一で、さっそくお店への百円硬貨入れて占うものをプレゼントに選んだのです。いわゆる星占いのテーブル用です。懐古主義は人々の心に充満し宇宙時代が加速すればするほど、人々の切ない思いはブーメランのように基点へ帰ってゆく、それを見越しての里子からのプレゼントだったのです。アルバイトを信じて教育して何かそろそろ覚えてきたかな・・・と思ったら即いなくなる・・・この現象も貧富の差違から来ていました。年収が少ない家で育ったはずの師弟でもその傾向はあって、飲食業にこのロボットスタッフ、ロボスターは必須の決まり文句のようになっていたのです。そもそもキャピロル生命は外資が五で日本資金が三。外国の影響をもろに受けてしまう企業だったのです。本当に五三焼きカステラのようで卵黄の方が多ければ多いほどにカステラの芳醇さは増していき、ここでの布陣が何を意味するか里子自身、天王山のトンネルになる!!を確信していたのです。