イエローダイヤ・マン《標榜編》〔30〕ここ二週間の動きはスポーツ界、芸能界と双方凄かった。しかしなんといってもあのワイドナでの討論が昨日抜きん出ていて俺はこの報道のあり方についてもう少し、待つということが出来なかったのかなあ?って俺と世代間合意が出来ている男優だけに俳優生命に関わることだけに慎重さを求めたい気持ちが俄然俺の中で突出する。報道関係自粛の御触れがこのように破られたことが残念だし、政治に関与とかニッポンの今後に関わる事件ならわかるが、これは一個人の問題で、ここまでしてスクープは欲しいのか?それ以外ないのか?って情けなくなるのだ。廃刊に追い込まれる危険性もあると出演者たちも討議していた。彼にとっての断末魔は俺にとっての断末魔。それくらいに憧れてやまない俳優のもうひとりに小栗旬がいる。なぜ彼らは輝き、そして朽ちないのか?小栗流がきっとあるのだ。子供が出来てなおかつ女房もいてあれだけ輝きを失わないのは俺はこう考える。憩いの広場たる個室を自分の家にきっと保有しているのだ。そこへ行けば気持ちが解れてひとりになれる。それにしても俺はアイラッシュを改めて気鋭に刻む。高梨沙羅の瞳だ。アイラッシュなのか、地毛カーリングなのか、付け睫毛なのか、その二十歳の瞼がバチバチするたびに俺の心が爆挙するのだった。