ルビー・ウーマン《ジーニアース編》〔167〕お誕生日会が流行し、キャロルも自分が呼ばれていった経験上、その開催を望みますが、何しろ人付き合いが苦手な母、この説得履行には時間が掛かりました。普段から人を家に入れない母でした。そこを思い、それでも何かキッカケがあれば母も小さな会なら催してくれるのでは?との公算を高めるのは男の子です。男の子たちで、この誕生日会を催している生徒はほぼ皆無だったのです。なぜ女子だけ?そこを思うと、キャロルにはいい名案が浮かぶのです。このままじゃあ、女の子のグループに居れなくなっちゃう!!小さな会でもいいからお誕生日会を開催したい!!って毎日のように頼み母にもちかけていたら、遂に母は一回だけよ?といって許してくれて、そのときのメンバーにはかつて自分を呼んでくれた人達ももちろんいてことなきを得る。母は、誕生日会といってもケーキを用意せず、お吸い物とばら寿司、キャラメルやチョコレートなどを皿に盛るくらいで、それでは子供達は納得しない。プレゼントを持ってきているからです。耳を近付けて、キャンデー屋の娘が、ケーキは?ケーキがないと来た意味はないって。自分のワガママを呪うキャロルです。親子であっても相手の意向を全く取り入れない母を目の当たりにして自分は凄い母親を持っていることに気が付くという顛末なのです。