サファイア・マン《かけがいのない男編》〔107〕未来が決定しているのではないのか?全部が全部、一様に人生がそれぞれ別の展開をしていくのではなく恐らく極めて少ないものの、生まれたときから人生が決定していて、どんな生き方をしようとも結果だけが決っている・・・とすれば?キャロルは法外なことを見積もっていました。自分を人生ゲームの盤上に置いてみることです。普通の主婦ならこんなことを考えるでしょうか。恐らくこの結婚による落胆が効を奏じたのです。この状況下ならご飯を作ることさえ、難儀だったに違いありません。それなのにこの家庭から世界を動かすことさえいずれ可能なのでは?と。なぜならみんな一律なのでしょうか?生まれたときにすでに運命が決定している例は多くあります。家を継がなければならない歯医者の息子・・・政治家二世、そして莫大な遺産を受け取るレガシーの受取人。キリがないほどあるのになぜ、そういった目論みを語れないまま、全員が平等であるべきだ!と吼えて終わるのでしょう。人生が皆同じスタートではありません。ハンディを与えられて生まれて来る者さえあります。いいハンディもあればきついハンディもある。そこを隠さず前向きで善処することこそがフェアプレイ!!キャロルはユニードの一階のフードコートでドリンクを頂きながら考えをまとめます。どんな結婚にも突破口はあるべし!・・・と。