籍を抜いて離婚はできない。それはシゲルちゃんに何も離婚するに値する難点が見当たらないからだ。辣腕の弁護士に相談したことがあった。離婚に至ることが出来る条件にはいろいろあって、それに該当する何かがなければ訴訟で離婚成立は難しいといわれて諦めた。ギャンブル依存症とか、買い物症候群、浮気。家計を脅かす何も彼にはない、おまけに生涯五十キロになったことがない程、ひょろんひょろんなのだ。こっちは彼より強い。殴られた記憶もない、これでは離婚が成り立たない。おまけに彼は印鑑に詳しいバンカー、そうはトンヤは卸さないってな感じだろう。キャロルはこのとき、裁判に必要なお金を準備出来ず金銭面でも苦難を余儀なくされた。しかしあれから十年経過して物事すべてが上手く回り出している。離婚しないままで有意義に生活出来るすべをしっかり身に付ける。彼のいうことにも色々人生を教えられた。そして彼をとことん描くこと。これから結婚する人の役に立つ。そしてシナリオにもなる。結婚は蜜月を越えるとどうなるのか、誰にとっても永劫に蜜とはいえないことに結婚の意義はある。