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大谷投手が大学を出てニッポン球界に入って来ていたならここまでの躍進や成長はなかったろう。俺は俺なりに分析する。大谷投手もちょうど今年で大学を終えて入ってくる人間たちをフレッシュマンを迎えるからだ。そのときの差違が大谷を例に見て取れる。高校を出て大学野球部にいった例・・・。そして高校を出てすぐにプロチームに合流、実際の戦いを己に課してきた例。俺は自分が高校を出てすぐにバンカーになったから大学を出て入行してきた連中とは雲泥の差があったことをはっきり覚えている。知識は向こうがはるかに上だったが、実際の自己運営力はこっちが上。身を持って知る。バンカーとはいわば街商のようなものである。いかに魅力ある商品に見せるのか、その手腕の発揮に小手先だけで通用すると思ってしまう大卒組に、俺は負けるきがしなかった。彼らを鍛えながらいつも思ったのはハングリーの欠如で、それがニッポンをいずれ真綿が締めるように締め付けることを俺は予知していた。だからハングリーの資質に拘るのだ。デルスカイしておこう。強者の倫理、ヒューマントリックだ。