ようやく父の形見となった半生の記を読んでしまう・・・。何がしたためてあるのか本当に恐ろしくて実際昨日までずらしてきたがやはり読んで正解だった。朝日新聞のすべてが読めたからだ。この本を父が是非読んで欲しいとコピーして持ってきたとき、正直嬉しくはなかった。まず無理強いが嫌いだった。受け取ったものの中身を読む気持ちになれない。ずっとそうだった。新聞社のことが書いてあることはわかっていたからだ。戦前戦中の朝日、そして軍に対する特別意識。そういったものの他に意外な一点もわかる。召集された松本清張がなんとニューギニアへ行き、そこでせいせいする程の自由空間を禁じ得ない。会社勤めのときよりもそこではみんなが自由だったのだ。こんな本だったとは?キャロルは驚き、しかも若者に薦めたいとすら思う・・・。最近の事件を見るたびに思うのは彼ならいかに小説にするのか?という一点だ。誰もが小説にしたい!と思いはするが中々そうは問屋が卸さない。彼は新聞社の冷や飯を食いながらどんどん自分の趣味を替えながらあそこまで自分立脚していった。もてるマジネスマンの法則・・・ここでは本を数多く読んだ者が優位の反対の劣勢に陥ることなど、まずないのだ。著者を選ぶ正当性ももちろんだ。