ルビーウーマン《黎明編》〔145〕容子の伴侶のキマジメさにも参ったものだ・・・。はい、俺もそこは感じましたね。確かに言ってることは間違いはなく頷けはするが、今、怖い者なしのイチロー選手の気概、大記録、そして変わらぬ平常心、こういったものを総合しながら鑑みるときに、どうも口煩い怪訝なるニッポン人像を禁じ得ないな?はい、天下のカブレラ一塁手が話しかけてくるのに無視して答えないわけにもいかないイチロー選手の、気遣い、気立ての良さに俺は拍手です。そういったこころの許容量がすこぶる狭い亭主と容子はよくぞここまで?いいえ、容子にはこのくらいが丁度いいのだと俺は思うんです。ほおお、二人夫婦の相合傘だな?はい!容子にはこれくらい厳しくて、日常苦虫を噛み潰した人間のほうが合うし、本人がこの伴侶によってどれほど成長したかを検証すれば見えてくるものがあります。人生塞翁が亭主ということだな?はい、元々容子に厳しく言えた人間など皆無だったわけで、誰もが容子捕り物帳に失敗し、不発に終わったというのに・・・この亭主は毎日毎回容子にエッセイエッセンスを与え続けている・・・。その通りです。人生の汲めども尽きぬ喜びとは相互会話にあるのだな?そこをお願いします。図らずも 塞翁が亭主と 成りにけり