梅雨入りのあとに訪れるのは梅雨明けで、ちょうどその頃が誕生日のあいつこそ海の日にふさわしい。なんでかというと人生でまだ一回もビキニを着たことがないという可哀想な女性・・・。しかも泳げないのだ。俺は泳ぎが得意で、川で溺れている人がいたら真っ先飛び込む。しかし体重が問題になる。子供ならいいが、あまりの巨漢であれな俺は二の足を踏む。キャロルならどうかな、助けることはしないかもしれない。俺の母親はかなり痩せていて、今思うのは四十キロなかったかも?っていう暗算だ。俺の姉三人も細い。全員スリムでリッチだ。デルスカイしておこう。スリッチ。無駄遣い全くしない清貧で、俺はこの三人の姉がいなければどうなっていたやら・・・と。小学校三年生で俺は母親を亡くすからだ。兄弟も二人いて家族七人と犬やチャボ。女性はどんな逆境にも強いことをそれからの俺は知る。みんなで力を合わせて家事を分担。俺も洗い物を毎日手伝った。薪採りも俺の仕事だ。そうやって俺は自然の中でサバイバル術を自然に覚えた。環境が厳しい程に、確かにどん欲になるしシビアな人間になっていくが、こんな俺にも誰が今最もお買い得〔ベンジャミン〕なのかわかっている。