サファイア・マン《かけがいのない男編》〔78〕キャロルはもうひとつ偉大な発見をします。このシゲルちゃんの頭の良さ、それは尋常でいう学校の成績ではないIQでもない貧乏から学んだセオリーでこれを聞けるみんなこそ果報者。ビンセリでベンジャミンしておきましょう。実は前々から気になっていたのは、デグロム投手とシンダーガード投手を彼は一緒くたに捉えてはしまいか?っていう懐疑。この前ベッケル投手がデグロムの代役を務め見事な投球でマウンドを去った時にその感触を掴むのです。今日はあの素晴らしい髪の長い投手が脇腹を傷めて代理の投手だったけどよく頑張ったよね?っていうとああ、あの金髪のかああ~剛速球の男だな?ってシゲルちゃんは勘違いしていて、デグロム投手とシンダーガード投手が頭の中で一緒くたになっていることにキャロルが気が付き名前は?って聴くとやはり、シンラーガードだろう?って。はは~~んって記憶障害の軽いものにはこういった両者混濁っていうのも含まれ髪型、風貌に関与するということ。それで念の為に訊いたんです。カーショーと投げ合って勝った投手だよね?って。シゲルちゃんは深く頷くのです。彼の中でシンダーガードとデグロムが混濁して同一人物となっていてこのマチガイを紐解いてあげるのは二人並んでテレビに現れないことには不可能というツーショット解決なんです。