俺はキャロルから一万円貸してと要請されてもドンピシャ断った。それが何を現すのか自分でもよくわからないまま断ったわけだがあいつの今後のタメにはなったと思う。年収六十万働きそれから一円も貯蓄出来ずに終わったことをあいつなりに吟味考察したことに俺は今更ながら意義を感じるがこれは結婚生活に入ったときにあいつが三十歳に俺と結婚したときに、すでにやらなければいけなかったこと、伴侶の姿勢である。二十一世紀結婚論をしたためるのはいいがもしも、それが結婚経済に及ぶときにあいつは困窮するだろう。表面から見ているとほおお、そういうものなんだ・・・と人々を魅了できてもこの経済は奥が深い。まず金の流れがわからない奴にはなんの社会貢献も出来ない。社会に合流するとか、家庭にあって大成する人々に同様にあるのは壊れない理想を持っているという立ち位置であって、ユメのまたユメのような立地ではない。この国の経済がそれに似ているからとキャロルが国に射程を据えれば失敗する。むしろ俺の全人生を検証する方が実がある。デルスカイしておこう。破綻の発端は経済路線である。エコノミー戦略がすべての鍵を握るのだ。