俺はまだキャロルのこころの心底ともいうべき鑑定を出来てはいない夫だとそう思う。残念なことだが俺は軍人が大嫌い!!どんなことがあっても軍人家系好きになれない。なんだか偉そうにしていて嫌だし、生理的に受け付けないのだ。しかし・・・身内となれば俺はもう少し勉強しながら近付いていっても良かったなあとの反省はある。俺は言うなれば、大きな分類で言えば、新人類だったかも?と総合する。なぜなら戦中の昭和十八年、西暦1943年に生まれたにも関わらず戦争を知らない。戦争を知らない子供達というあの楽曲を絵に描いたような世代。しかしそのとばっちりはもろに受ける。食い物がなかった。親父は戦争には行かなかった。歳をとっていたということもある。親父は俺が生まれた頃はなんとリヤカーを引いて福岡中州で屋台のようなものを開いていたという。そういう意味では福岡は俺の故郷と言うべきだろう。考えてみると俺はほとんど軍人について偉い人々しか知らない。脇田大佐は無名、そういう偉い人々ではなかったことが今になってキャロルを救うのかもしれない。