ルビー・ウーマン《ロイヤル・ボックス編》〔113〕喫茶学を学んだのよ?というママは見るからに勉強家でした。自分がここで一日にどれくらいの売り上げを計上しなければいけないのか?人件費に沢山もっていけないし雇ってひとりでした。ママは夜の人員としてこの理沙さんを考えてはいるようでしたが、まず店に固定客を呼び込むことが第一義。ママのこころの中身丸見えでした。この田舎娘は一体ナニモノなのか?短大に入れた親御さんはどんな方なんだろうか?娘の親不孝を承知なのか?この娘は俗に言う遊び人ではないのか?来た途端採用した自分こそは甘かったのではないのか?キャロルはママの懐疑をなかったように切り捨てお使いに走り甲斐甲斐しい側面を浮き彫りにさせます。道路渡った場所に小さなスーパーがあったのです。今のように出来合いの生クリーム当時はありません。生クリームを買って来て、牛乳もね?キャロルはママが生クリームを作ることに必死になっていても深入りはしません。キャロルには生まれつき、ワンズのような杖たる指針があったのです。人が何をしていてもその時に、深入り無用とか、或いは、ここでは深入りもあり?とか。実際どんなにママが手をこまねいていてもそこはワンズの言う通り、そうしていなければ人生の攻略はないからです。