赤ちゃんのときからキャロルがアメリカを熟知していたわけではない。キャロルがアメリカを深く知ったのは小学校四年生のときにタンニンの松本先生が戦争を教えてくれたからだ。ニッポンが占有しようとしていた国をその広さを先生は黒板で示す。東南アジアだけには収まらず、もしもニッポンが戦争に勝利していたら国の面積がどうなったかをキャロルはそのときに初めて知る。両親は戦争の話をしなかった。ほとんど・・・・恐らく母が脇田大佐を封印していたことによる。松本先生は素晴らしい先生で真実の口を持っていた。キャロルは大きな領土奪取に向かっていったその頃のニッポン軍の鼻息に、数日こころが平静ではいられず、松本先生にもっと質問をしたかったが睨まれていた。キャロルはおしゃべりが過ぎて、いつも静かにするように言われていたのだ。ほなあ、アメリカ幕の内いきまひょか~一体全体 どれだけの領土を  欲しがったわけ? ジャパニーズ司令部 その頃の鼻息